元気な大麻に育てる際に超大切な「窒素」に関する話(前編)

2023/07/29

どうも、大麻を育てるニューヨーカーことKei(@chill_5000)です。大麻は強い植物なので土に植えて、水をあげれば成長はするんですが、丈夫な大麻を育てようと思ったら基礎からしっかり学ぶ必要があります。植物を育てる基礎として水、光など色々学ぶことはありますが、今回は植物を育てる上で超大切な「窒素」について学びましょう。

まずは今回のメインの話でもある「窒素固定」について解説していきます。

窒素固定とは?

植物を育てる際に窒素が足りないと貧弱な植物になってしまいます。なぜなら窒素は成長と開花の段階で多く必要とする栄養素で、空気中に窒素がたくさんある(約78%)のは事実ですが、植物は直接空気中の窒素を吸収することができないので、吸収できる形に変えないといけません。

この植物に吸収できる形にするのが「窒素固定」です。

窒素固定とは大気中の窒素(N2)を植物が利用できる形、つまりアンモニア(NH3)に変える過程のことを指します。このアンモニアはさらに別のプロセスである「ニトリフィケーション」により、硝酸塩(NO3-)に変わります。

ネットで調べてみると難しい言葉で窒素固定について紹介されているので、もう少し分解して話をします。まずそもそも窒素は動物や植物は直接吸収することができないので何かしらの形で変換する必要があり、唯一窒素を直接変換できるのが「アゾトバクター」「クロストリジウム」「根粒菌」「シアノバクテリア」などの土壌や水の中にいる微生物です。

窒素固定は土壌改良にも関係がある

窒素固定を学ぶ上でもうひとつ知っておくべきが「窒素固定は土壌改良にも大きく貢献してる」ということです。

窒素固定が土壌改良に役立つ理由は、窒素固定能力を持つ微生物は土壌の構造を改善する働きもするからです。緑肥としてよく用いられる豆科の植物は根粒菌と共生することができ、これらの細菌は植物の根に「根粒」という組織を形成し、その中で大気中の窒素(N2)を植物が利用できる形の窒素(アンモニウムイオンや硝酸イオンなど)に変える力があります。

また刈り取った緑肥は土にそのまま埋めることが推奨されていますが、その理由は豆科の植物は自身の体組織(葉、茎、果実、根など)に窒素を「蓄えて」いるので埋めることで窒素が多い土を作ることができるのと、緑肥をそのまま埋めることで土壌微生物の食料となり、土壌の生物活動を活発化させます。さらに有機物が土壌に混ざると土壌の粒子間に空間ができて、空気の循環や水分の保持能力も向上し、これにより土壌の通気性、保水性、排水性が改善され高品質の土を作ることができます。
(関連記事:緑肥が地球を救う?緑肥植物の種類と6つのメリットをまとめてみた

アンモニウムイオンとは?

アンモニウムイオンは植物にとって利用可能な窒素の形の一つであり、土壌中で植物の根系に吸収されて利用されます。

これらの微生物が窒素を空気中から直接取り込んで、植物が利用可能な「アンモニウムイオン」などが作られる。このプロセスのことを「窒素固定」と言い、「アゾトバクター」「クロストリジウム」「根粒菌」「シアノバクテリア」などの土壌や水の中にいる微生物のことを「窒素固定細菌」と言われる。

だけど、多くの植物の場合はアンモニウムイオンを直接吸収するのではなく、さらに同じ窒素の形態でもある硝酸イオン(NO3-)に変換されるプロセス「ニトリフィケーション」を経て、植物により効率良く窒素が吸収されるようになっている。

理由としてはアンモニウムイオンは酸性の土壌(pHが6以下)で育てられる植物の場合はそのまま吸収されるけど、アルカリ性の土壌(pH7以上)の土壌や水分が多い状態ではアンモニウムイオンは硝酸イオンに変換されやすいので硝酸イオンが吸収される。

アンモニウムイオンと硝酸イオンの違い

アンモニウムイオンは酸性条件下では植物により容易に吸収されますが、アルカリ性の土壌や水分が多い状態ではアンモニウムイオンは硝酸イオンに変換されやすく、これが植物に吸収されます。自分も最初は「なら窒素固定よりもニトリフィケーションの方が大事じゃん」って思いましたが、窒素固定をしないとニトリフィケーションのプロセスは起こらないので窒素固定という言葉の方が有名だったりします。

そして、窒素固定やニトリフィケーションにより得られた窒素を植物が自身の体内でたんぱく質などの有機物に変える行為を「窒素同化」と言います。わかりやすく言い換えると「窒素固定」とか「ニトリフィケーション」なんて難しい言葉を使いますが、これらのプロセスが終わると窒素は植物が使える形に変わります。この「植物が使える形に窒素を変えること」を「窒素同化」と言います。

…ちょっと疲れましたよね?僕は疲れたので前編はこれくらいにします。難しくて頭痛いですが、めちゃくちゃ大切な話なので頑張って後編も読んでください。
(関連記事:元気な大麻に育てる際に超大切な「窒素」に関する話(後編)

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